【精神科搬送レポート】

〜本人の同意がない場合の搬送とは?〜


■ はじめに


2025年7月、宮城アンビュランスは医療保護入院搬送に対応しました。
対象はアルツハイマー型認知症とうつ状態を抱える80歳の男性。
ご本人の同意が得られない中での搬送という難しいケースでしたが、事前アセスメントと万全の準備により、安全かつ穏やかな対応が実現しました。

■ 搬送対象者情報


年齢:80代
性別:男性
診断:アルツハイマー型認知症、うつ状態
症状:病気の自覚なし、治療や通院を拒否
歩行:自立歩行可能

■ ご依頼の背景


搬送対象となった方は、同年春ごろから言動に変化が見られるようになり、医療機関にてアルツハイマー型認知症と診断されました。
その後、うつ状態の併発も確認されましたが、ご本人には病気の自覚がなく、治療や通院を拒む状態が続いていました。 ご家族による説得も難しく、主治医とご家族の同意のもとで医療保護搬送という選択がなされ、宮城アンビュランスへご依頼をいただきました。

■ 搬送準備とご家族との連携



搬送2日前の夜、ご家族から宮城アンビュランスへご相談をいただきました。
ご本人の同意が得られない難しい状況を踏まえ、搬送前日には、精神科看護歴17年の看護師によるご依頼者様への電話アセスメントを実施。以下の情報を共有しました。

✅ 自立歩行は可能であること
✅ 暴力・興奮の兆候はない
✅ 会話中に混乱や拒否の可能性がある


加えて、ご家族からは以下のような具体的なご要望をいただきました。


✅ 当日は朝8時に迎えに来てほしい
✅ 病院の指示により、到着時は車内から連絡を入れてほしい
✅ 搬送同意書は当日サイン予定
✅ 本人には“入院”という表現をせず、安心できる説明をお願いしたい


当社ではこれらの情報と要望をもとに、スタッフ間でご本人に安心感を与える声かけや接し方を共有。
以下のような表現を使用し、本人の不安を和らげるよう配慮しました。

「今日は身体の調子を少し見てもらいましょう」
「最近気になっていること、不安なことを聞いてもらいましょうか」

また、トラブルや誤解を防ぐため、ご依頼者様へ事前に「搬送同意書」への署名をお願いしております。

➡ 搬送同意書のサンプルPDFはこちらからご覧いただけます:

📄 搬送同意書PDFをダウンロード
こうした事前準備とご家族との丁寧な連携が、当日のスムーズかつ穏やかな搬送につながりました。

■ 搬送当日の対応


当日はご自宅より搬送を実施。
ご本人は自立歩行が可能でしたが、突然の外出となることで不安や混乱を招かないよう、スタッフ全員が一貫して "対話" 意識した搬送を徹底しました。
同行した看護師は、柔らかなトーンでの声かけを心がけながら、丁寧に話を聴き、表情や反応を見ながら健康状態をこまめに観察しました。搬送中は、外出を不安に感じさせないよう、言葉の選び方や声のかけ方にも細心の注意を払いました。

こうした細やかな配慮の積み重ねが、終始落ち着いた雰囲気での搬送につながりました。
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■ 搬送先:精神科を有する医療機関


搬送先は、精神科病棟を有する医療機関で、医療保護搬送の受け入れ体制も整っており、事前調整はスムーズに進みました。
また、「到着時間が前後しても柔軟に対応可能」とのご配慮もいただき、搬送側としても安心して運行を行うことができました。

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■ おわりに


「本人に入院と伝えられない中、どう搬送すればいいのか?」
「家族だけではどうしても対応しきれない…」


こうしたお悩みに対し、医療・福祉・搬送の専門職が連携して対応する体制は、ご家族にとって大きな支えになります。
宮城アンビュランスでは、精神科に豊富な経験を持つスタッフ・看護師が連携し、ご本人とご家族の負担を最小限に抑える搬送を行っております。

ご相談は24時間対応。どうぞお気軽にご相談ください。